あなたのインド知識はどのくらい?
およそ329万平方キロメートルという世界第7位の面積(日本の約9倍)をもつインドの国土は、東西2,933キロメートル、南北3,214キロメートルにわたり、海岸線はじつに7,516キロメートルにおよびます。この広大な国土に、28の州と7つの連邦直轄地域(首都圏のデリーを含む)がおかれ、インド共和国を構成しています。
北にカラコルム、ヒマラヤ両山脈をいだくインド亜大陸は、インド、パキスタン・イスラーム共和国、バングラデシュ人民共和国、ネパール王国、ブータン王国、スリランカ民主社会主義共和国、インド洋上のモルディヴ共和国の南アジア7カ国で構成されています。インドは他の南アジア6カ国に加え、中国、ミャンマーと国境を接しています。
インドの地形は大きく分けて3つの部分から成り立っています。まずは8,000メートル級の山々が連なる北部のヒマラヤ山脈で、世界第3位の高峰カンチェンジュンガがネパールとの国境にそびえます。インド国内の最高峰、標高7,816メートルのナンダー・デーヴィーもヒマラヤ山脈に属します。東西に伸びるヒマラヤ山脈の南側には、ベンガル湾に向け東流するガンジス川とその無数の支流がつくりだした広大なヒンドゥスターン平原がひろがります。もうひとつはナルマダー川とビンディヤ山脈から南、インド洋に突き出た逆三角形のインド半島で、その大部分はデカンと呼ばれる高原を形づくります。東西の海岸線沿いにはデカンを挟むように東西ガーツ山脈が走り、半島南部の紅茶の産地として名高いニルギリ丘陵で合流しています。半島最南端のコモリン岬(カニヤークマリ)はヒンドゥー教徒にとっての聖地となっています。
主な島嶼部は、スリランカ島、ベンガル湾東沖のアンダマン、ニコバル両諸島、およびインド洋南西沖に点在する珊瑚礁の島ラカディーヴ、モルディヴ両諸島です。
インド気象庁は、インドの気候をプレモンスーン期(3〜5月)、南西モンスーン期(6〜9月)、ポストモンスーン期(10〜11月)、北西モンスーン期(12〜2月)の4つに分類しています。このうち、湿潤な南西モンスーンが吹く6〜9月がインドの雨季になります。そのほかの大半は乾季であり、インド半島部では事実上この2つの季節しかありませんが、北部平原や山間部ではここに冬季が加わって3つの季節になります。こうしたことからわかるように、モンスーンを抜きにしてインドの季節は語れません。アラビア海を吹く季節風は古くから知られ、古代ギリシア人はこれを「ヒッパロスの風」と呼び、航海に利用していました。
インドは「暑い国」というイメージが一般的です。たしかに、プレモンスーン期の終わり頃やってくる酷暑期には、50度近い熱波に襲われる地方もありますが、一方でヒマラヤ高山地帯の冬のように氷点下数十度まで気温が下がる場所もあります。また、北東部のアッサムやダージリン地方は世界でも有数の多雨地域でありながら、西部にはタール砂漠やラダック地方など年間を通じてほとんど雨が降らない地域がひろがるといったように、広い国土においてその気候は非常に多彩です。
首都デリーはインド中北部のやや西寄り、ヒンドゥスターン平原の西端に位置します。東をジャムナー川、西と南をデリー丘陵に囲まれ、アラビア海や中央アジアからの交通路が集まる要衝として歴代の王朝がここに都をおいてきました。かつては静かな政治都市だったデリーですが、近年人口増加が著しく、グルガオン、ノイダ、グレーターノイダ、ファリダバードという4つの衛星都市を従え、人口1800万人に達する大都市圏をつくりだしています。
北東部の中心都市は西ベンガル州の州都コルカタで、この地は1857年から1911年まで英領インドの首都だったため、フォート・ウイリアム(ウイリアム要塞)など当時の名残をとどめる建物が多数残る大都市です。また南インドを代表する都市で、東海岸南部に位置するチェンナイ(タミル・ナードゥ州の州都)、西海岸北部の一大商業・港湾都市ムンバイー(マハーラシュトラ州の州都)も、イギリス統治時代の中心地として重要な役割を果たしました。なおこれらの3都市は、順に旧カルカッタ、マドラス、ボンベイです。20世紀末から今世紀初頭にかけ、それぞれ旧来の現地での呼び方に沿った上記の地名に変更されました。
日本でもその名を知られる都市としては、ガンジス川中流域に位置するヒンドゥー教徒最大の聖地バナーラス(ワーラーナシー)、タージ・マハルなどムガール帝国の栄華を色濃く残す古都アーグラー、オレンジがかったピンクの城壁で囲まれ、ピンク・シティの異名をもつラージャスターン州の州都ジャイプル、紅茶の銘柄として一般的なダージリン、インドのIT産業の中核を担う南インドの近代都市バンガロールなどがあげられます。また、ムンバイーの北東約350キロにあるアウランガーバード近郊には、文化遺産としても世界的に貴重なインドの2大石窟群、アジャンター、エローラーが控えます。
そのほか、中国と国境を接する北インドのヒマーチャル・プラデーシュ州ダルムシャーラー(ダラムサラ)は、チベット亡命政府とダライ・ラマ14世の公邸が置かれていることで知られています。